頚椎症(けいついしょう)とは──明石市のいちえ鍼灸整骨院が語る原因・症状・治療と保険について
頚椎症

頚椎症(頚椎性変性・頚椎の加齢変化)は、首の骨(頚椎)や椎間板、靭帯、関節が加齢や負担によって変性・肥厚し、神経根や脊髄を圧迫して痛み・しびれ・可動域制限などを引き起こす状態を指します。首や肩のこり、手のしびれ、腕のだるさ、重い頭痛やめまい感を訴える方が多く、慢性的に進行することが多い疾患です。ここでは、明石市のいちえ鍼灸整骨院の専門的な視点で、原因・症状・診断・当院での治療方針・セルフケア・そして健康保険の適応範囲についてわかりやすく解説します。
頚椎症の主な原因
-
加齢による椎間板の変性:椎間板が水分を失いクッション性が低下することで、椎体の負担が増加します。
-
椎間関節や靭帯の肥厚(骨棘形成):変性に伴い骨や靭帯が厚くなり、神経を圧迫することがあります。
-
姿勢不良や反復的な負荷:スマホやパソコン作業で首を前に出す姿勢(前傾姿勢)が続くと頚椎への負担が増します。
-
外傷歴(むち打ちなど):過去の外傷が後年に症状を引き起こすきっかけになることがあります。
よくある症状
-
首の痛み・こり(同側の肩甲間部への痛み)
-
肩〜上肢の放散痛、しびれ(神経根圧迫による)
-
手指の微細運動障害(箸が使いにくい、ボタン操作が不安定)
-
首の可動域の制限、首を動かすと響くような痛み
-
重度では歩行障害や排尿・排便障害を伴う脊髄症状(脊髄圧迫が疑われる)
※しびれの範囲や筋力低下、歩行障害、排泄障害が出現した場合は重篤な脊髄障害の可能性があるため、速やかに整形外科受診をおすすめします。
診断の流れ(当院での対応)
-
問診:症状の経過、職業・生活習慣、既往(むち打ちの有無)を詳しく伺います。
-
触診・神経学的評価:筋力テスト、感覚検査、腱反射のチェックを行い、神経根/脊髄症状の有無を確認します。
-
可動域・姿勢評価:首・肩甲骨まわりの動きと姿勢(ストレートネックや前傾姿勢)を評価します。
いちえ鍼灸整骨院の治療方針(明石市の地域特性を意識して)
当院は「痛みの解消」と「再発予防」を両立させる施術を重視します。頚椎症に対する主な治療アプローチは以下の通りです。
1. 鍼灸(鍼・灸)
鍼灸は筋緊張の緩和、血流改善、自律神経の調整に効果が期待できます。頚部・肩甲間部のトリガーポイントに対する局所鍼や遠隔の経穴(けいけつ)を用いた全身調整で症状の改善を図ります。慢性的なこりやしびれの軽減に役立つことが多く、疼痛のコントロールを行いながら他の治療と併用します。
2. 整体・矯正(手技療法)
頚椎周囲の関節可動域を改善し、頚部のアライメント(配列)を整える手技やソフトな矯正を行います。筋・筋膜リリースや関節モビライゼーションで可動域を回復させ、姿勢の修正を目指します。
3. 物理療法(電気治療、温熱療法)
疼痛軽減と血流改善のために、低周波や干渉波、温熱療法を用いることがあります。鍼と併用することで相乗効果を期待します。
4. 運動療法・姿勢指導
頚部深層筋(深層頚屈筋など)の筋力向上、肩甲骨周囲筋のバランス改善、姿勢(デスクワーク時の体の使い方)の指導を行い、再発しにくい体づくりをサポートします。
健康保険の適応について
当院(いちえ鍼灸整骨院)における保険適用の基本方針は以下の通りです(一般的な整骨院・鍼灸院運用に基づく当院での取り扱い)。
-
整骨(接骨)による保険適用:外傷性の急性・亜急性の症状(例えば捻挫、打撲、急性の筋・筋膜損傷)など、原因が明確で急性のものに対しては健康保険の適用が可能な場合があります。
-
慢性的な頚部のこり・慢性痛:基本的に慢性症状は健康保険の適用外となり、自費診療(自費の鍼灸・整体等)での治療になります。
-
鍼灸治療の保険適用:鍼灸は原則として自費診療が中心です。
※保険適用の可否は症状の性質・発症状況・医療機関での所見などによって左右されます。正確な適用判断は窓口での確認、あるいは整形外科等の診断書に基づいて行いますので、お手数ですが来院時にお気軽にご相談ください。
日常でできるセルフケア
-
正しい姿勢の習慣化(モニターは目線の高さ、スマホは目の高さに近づける)
-
定期的な休憩と首・肩の軽いストレッチ(1時間に1回、首をゆっくり回す・肩を上げ下げする)
-
首の筋力トレーニング(首の前側の軽い押し戻し運動など)
-
良好な睡眠姿勢(高さの合った枕で首の自然なカーブを保持)
こんなときはすぐ整形外科へ
-
両手両足の著明なしびれや筋力低下が急速に進む時
-
歩行が不安定になった、階段でつまずきやすい等の症状
-
排尿・排便のコントロール障害が出現した時
これらは脊髄症(重度の神経障害)の可能性があるため、緊急の評価が必要です。